『歯が痛いのさ』
「滝澤」と書いて「いしゃぎらい」と読む、と世間一般で認められているとおり、私の医者嫌いは０歳児でも知っている常識、みのもんたでさえもったいぶらずにあっさり認める、まぎれもない事実である。
理由は聞かないで欲しい。
とにかく、嫌いなのだ。
ところが、歯が痛い。
右下の親知らず。
かつて、左下の親知らずが痛んだとき、私は歯医者に行った。結果、抜歯とあいなったわけだが、その際、親知らずの手前の臼歯の下のもぐりこんだ親知らずがなかなか抜けず、ぶったたいて三つに割って除去する、ということをやられた。
これがまた、痛いのなんの。
麻酔を打っているにもかかわらず、たたき割るときの衝撃が、強烈な痛みを呼び起こす。しかも、そのとき処方された化膿止めの薬にあたって薬疹が発生する、というダブルパンチ。
歯が痛い。
また抜かなければならないのだろう、と思う。
そう考えると、うんざりするのだ。
医者が嫌い。治療も痛い。治療後も薬にあたったりする。
なら、このまま痛いほうがいいかな、なんて。
でも、そうもいかないんだよね。
ほうっておけば、親知らずの手前の臼歯を巻き込んで、一緒に歯が死んでしまうのだから。
しばらくブルーな日々が続きそうだ。
滝澤（2001/08/05）
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