『ヘナチョコであることの力』
私はヘナチョコである。
だから、ヘナチョコな人間を理解することができる。
ヘナチョコであることへの嫌悪と、ヘナチョコでなくなりたいという願望と、ヘナチョコでない他人への嫉妬とあこがれと。
もろもろの感情に、共感することができる。
それこそが、ヘナチョコであることの力。
最近、ようやくわかった。
私はヘナチョコだから、いろんな人に評価してもらえるのだ。
でも、ヘナチョコである現在に満足できるわけでもない。
ヘナチョコでなくなったら、ヘナチョコの気持ちは判らなくなるだろうか？ そんなことはないはず。だから、ヘナチョコでなくなりたい。ヘナチョコであった過去を、力にして。
いつか、「ヘナチョコである力」を、「ヘナチョコであった力」と言い換えられるようになりたい、と私は切望する。
私のヘナチョコ人生を支えてくれている、たくさんのヘナチョコさんたちに祝福を。自分のヘナチョコさ加減と戦いつづけている、すべてのヘナチョコさんたちに祝福を。
さて、この文中で、「ヘナチョコ」って何個書いてある？
滝澤（2001/06/24）
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