『これをみよ！』
映画を観た。
「風雲・ストームライダーズ」という香港の映画である。
とにかく、これが素晴らしい。
「武術界」の制覇をもくろむ男が、策謀をめぐらせて対立勢力を排除していく。その過程で男の弟子になった二人の若者が、実は自分の師匠こそが親を殺した張本人と知り、復讐を決意する……。
という筋立てなのだが、そんな筋はどうでもいいのだ。
映画の中で、武術の達人たちは空を飛ぶし、わけのわからない術で大勢の敵を吹き飛ばす。物理法則も何もかも無視して、とにかく豪快に暴れまわる。
香港活劇映画の形式としては、昔ながらのものである。だが、それに映画「マトリックス」で使用されたタイプの新しい視覚効果が盛りこまれ、派手なことこの上ない。
と言うか、明らかに「やりすぎ」。
この荒唐無稽さ、このおバカさ、どれをとっても芸術の域にまで到達している。
もう、最高。
出演者も、日本からは千葉真一が出ているほか、香港の若手人気俳優がめじろ押し。美男美女のオンパレードである。その彼らが、大マジメにバカなことをやるのだから、たまらない。腹の皮がよじれる。
ちなみに、私は医者の娘の「楚々」と、少林寺の「釈師」のファンになった。あと、ちょっと勝新太郎に似た「剣聖」もいい味を出していたなぁ。
余談だが、劇場内の販売ブースでは、フィギュアまで置いてあった。「風雲プラモデル」なんてものもあるから、大笑いだ。
滝澤（2000/05/14）
このページの作品に対するご意見・ご感想などは、E-Mail : maniactaki＠gmail.comまでお願いいたします。
※スパム対策のために「＠」を全角にして掲載しています。半角に直してお送りください。