『梅雨と小説』
しばらく小説ばかり書いていたので、久しぶりのエッセイになる。書き方を忘れてしまっていて、とても困っている。さて、ネタはどこだ…。
ということで、ありがちながら陽気の話題。
しばらく雨がちの日が続いたのですっかり梅雨に入ったものと思っていた。しかし、言われてみれば、まだ梅雨入りには季節がはやい。その証拠に、アジサイの花がまだつぼみのままなのだ。
そう、毎日通る駅までの道の脇に、ひと株のアジサイがある。ようやく、色づきはじめているのを見て、思い出した。アジサイの薄紫は、梅雨の季節には不可欠な存在だろう。
しかし、こういうものは見ないと思い出さないものなのかも知れない。知識としては知っていても、実際に見るまではその関連性に気づかない。
これがリアリティというものなのかも知れない。
小説でも、こういう「知っていても気づかないもの」を書くことで、イメージがうまく伝わるのだろう。
今度やってみよう。
滝澤（1997/06/01）
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