『瀕死のエッセイスト』
知人が漫画本を貸してくれた。しりあがり寿という人の書いた、瀕死のエッセイストという作品である。
「今日も血を吐く」というフレーズで始まるこの漫画、主人公であるエッセイストが「死」という重いテーマに直面する姿を淡々と描き続けている。私は病的なまでに死を怖れているクチなのだが、冷静に死を見つめている姿が、なんとなく救いに感じられた。
人は必ず死んで、死ねばすべてがパアになる。それまで何をしていても、死ねばおしまい。大切なものなんてないけれど、捨てていいものもない。そんな話だった。
祖母の死のおかげで、どうも思考がそちら方面に向いてしまう。考えたところでどうにもならないことなのに。
あーあ、小説書こう。
滝澤（1997/01/05）
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