『テレビの正しい見かた』

 ネタがなくなったのか、最近とくに作る曲すべてが最悪の小室氏だが、先日なかなか興味深い現象に遭遇した。
 テレビ東京でやっている某オーディション番組の出身者という鈴木なんたらという下手クソな歌手が、キスマークという企業のテレビコマーシャルに出演し、CMソングを歌っている。鈴木なんたらは小室氏プロデュースということで、当然ながら小室氏が最悪の曲を提供していた。が、ある日突然CMソングが変わってしまった。
 新しい曲も歌っているのも変わらずに鈴木なんたらで、やはり小室氏らしい最悪の曲であった。しかし、前の曲と新しい曲とでは、若干「最悪」のベクトルが異なる。耳に不快感を残す前の曲と、まったく記憶に残らない没個性の新しい曲。
 広告主が、少なくとも前の曲を気に入らなかったためにこのような事態になったのは、明白である。が、新しい曲は気に入るのだろうか?
 テレビコマーシャルは期間の契約だそうで、評判が悪ければ作り直すというのが日常的におこなわれているらしい。
 今後、何回曲が変わるのか、楽しみである。


滝澤(1998/12/21)



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